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米三俵は背負う

ある時、久丁の店の前を通ると若い者が米を担いでいたが、腰つきがひょろひょろして危っかしいので、繁次郎がエヘラエヘラと笑ったものだ。
小男の繁次郎になめられた若いものが怒って、
「繁次郎。なにがおかしいんだ。
 ナインタ者(お前のようなもの)一俵も担げねぇくせに・・・」
ますます笑った繁次郎、
「みかけはチボケ(小柄)でも頭が違う。
 重いものはな、頭を使って背負うもんだ。」
「フン。頭さ俵でもククリつけるか」
「いや。俺なら三俵を束にして、立派に背負ってみせる」
「ホラも大がいにしろ。角力取りでもおぼえあるべせ」
「よし、俺が三俵背負ったら、その米を俺にくれるか」
「ああいいとも、その代りウソだったらみてみろよ」
と、いうわけで、意地になった久丁の小僧を尻目に、繁次郎はゆうゆうとレンジャク(背負い帯)を取り出した。
どうなることか、とみんなが息を呑んでいると、繁次郎はそのレンジャクを三俵の米にクルクルと巻きつけ、背中をあてて、
「それみろ、三俵背負ったぞ」
「馬鹿真似はやめろ。そんなことでごまかされてたまるか。俺のいうのは米俵を土から離して背中に乗せることだ」
「フン。いつ、てめえ土から離せといった。背負いば米くれるといったでねえか」
とかなんとか、わめき立てて米をいくらかせしめてしまった。

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